インプラント体の光機能化
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骨との結合を高める光機能化インプラント(アフィニー)
光機能化とは、簡単に言うとインプラントを作ったばかりの状態に戻し、なおかつ滅菌した上、さらに骨とインプラントが結合しやすい状態に改変する技術です。インプラントは、チタンという金属でできています。このチタンは経年的にどんどん表面が酸化していきます。これを「チタンエイジング」と言います。
残念ながら、スーパーのお惣菜のように、いつの何時に製造したとは記載されていません。書いてあるのは、有効期限だけです。そのインプラントが、何年前に作られて、倉庫にどれほどの期間保管されているのかは、誰もわからないのです。
驚異の結合率!
エイジングを起こしたインプラントにアフィニーで光を照射することによって、インプラントと骨との結合率が約55%から、なんと!約100%の超結合(スーパーオッセオインテグレーション)をするという、研究結果が出ています。この治療では結合能力を高めるほかにも、インプラント表面の血液に対する親和性を高めたり、インプラントの周囲に、形成される骨を増やしたりする効果もあります。
光機能化技術は、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の小川隆広終身教授によって開発された、インプラント素材であるチタンのエイジングにより、低下した結合能力を再び取り戻す画期的な技術です。インプラント表面に、一定の波長の光を当てることによりチタンのエイジングを回復し、顎の骨とインプラントが結合しやすいようにします。
■骨との結合を高める光機能化インプラント
- ● より強固な接着
- インプラント治療において、インプラント体が顎の骨としっかり結合し定着することが非常に重要です。エイジングを起こしているインプラントに比べて、光機能化したインプラントは接着力が2~3倍にあがります。
- ● インプラント治療の成功率を高める
- インプラント失敗の原因は様々ありますが、インプラント体が定着せずに外れてしまうことは原因の一つとして考えられます。インプラント体がしっかり定着することはインプラント治療の成功にも繋がっており、光機能化インプラントを使用することで従来以上に治療の成功率を高めることができます。患者様によってインプラントの質が異なることもなくなり、常に一定で高レベルなインプラント治療を提供することができます。
- ● 結合までの期間を短縮できる
- 光機能化インプラントは接着力があがることに加えて、骨との接着速度が4倍になることが分かっています。従って、結合までの期間を短縮することができ患者様にかかる負担を軽減し、より早く噛める状態をつくることができます。
- ● 骨造成手術など外科処置の回避につなげられる(顎の骨の形成を助ける)
- インプラント治療を成功させるためには、インプラントの周囲に骨をつくり結合させることが重要です。光機能化インプラントを使用した場合、エイジングを起こしたインプラントの約2倍程度の骨をつくることができ、骨造成手術などを行うことなく治療を成功させることができます。